震災復興計画案 (三陸海岸沿岸漁村部)

この度の東日本大震災で被災された皆様におかれましては謹んでお見舞い申し上げます。
平成23年3月11日、マグニチュード9.0という、国内観測史上最大の東日本大震災における被害の中でも、特に東北地方沿岸部における津波による被害が甚大なものとなりました。沿岸部すべてにおいて、街そのものが壊滅状態になってしまった状況で、地域住民の皆様が悔しい想いの中、どのように新しい街づくりをしていくかという課題について、ひとつの震災復興計画案をご提案申し上げたいと思います。
 既存の自己所有地に木造住宅を再建するということは、再び起こるかもしれない震災に対して不安を残します。総理が提案した高台に住宅地を開発するエコタウン構想は、ひとつの方法ではありますが、高齢化が進む地域社会において福祉面で効率的ではありません。環境破壊にも繋がりかねません。美しい風景をもつ漁港を観光資源ととらえ、海が見渡せる沿岸部に地域コミュニティーを出来るだけ集約した高層住宅を提案します。低層には、市場や観光用店舗、食堂があり、高層には、高齢者住宅や診療所,ホテルを付設します。災害時におけるインフラ設備を備えた避難基地の機能も備えます。甚だ不謹慎ではありますが、ほぼ白紙である現状であるからこそ理想的な街づくりは可能となります。土地の所有権を整理して、再開発を行い、地震、津波に対し強くて美しい建物を沿岸部に配することにより魅力ある街の風景が生まれ、観光客を呼ぶことが出来て新たな産業も生まれることが期待できます。 街はもともと港と共に発展しました。港湾部はインフラを含め敷地環境として整えやすく、早速 建設することが可能です。港湾部に機能を集約することは都市規模を最もコンパクトにできます。沈下した都市のグランドラインを沿岸部から設定でき、港湾及び市街地の復旧と並行して作業を進められます。復興の状況もわかりやすく、被災者の方々のモチベーションも上がります。地域コミュニティーの重要性は、今回の震災で再認識されました。高齢者福祉において地域のサポートは欠かせません。機能を集約することは強いコミュニティーの結束を作ります。高齢者にとって、介護及び医療が身近にあることの安心感は変えがたいものがあります。集約した分、余った土地を公園として修景することにより、街をより魅力的にすることが出来ます。更に企業誘致も可能になります。フランスのニースや、ハワイのワイキキがそうであるように、海を活かした東北ならではの美しい街づくりは次世代に明るい未来を提供します。

㈱メドックス 猪立山 昌之
2011.4.6

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fig1.震災復興計画案 概念図

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fig2.震災復興計画案 パース(漁港部)

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fig3.震災復興計画案 パース2(漁港部、複合案

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fig4.震災復興計画案 パース3 (平野部)

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fig5.震災復興計画案 パース4 (平野部 市街地)

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fig6.震災復興計画案 宮城県復興イメージ

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fig7.震災復興計画案 山下駅計画 (平野部 市街地)